働きながらの介護

介護者の負担を軽減する

介護者が倒れてしまっては意味がない!

近くに住んではいるものの要介護者が単身または夫婦のみで暮らしていたり、同居してはいるものの、日中要介護者が自宅で一人になってしまったり、といったケースは少なくありません。

特に認知症を患っていたり、介助がなければ食事の摂取もできないような、要介護度の高い要介護者の家族などは、日中誰もいない家に一人残して行くことはとても不安すし、安全管理の面からも難しいかと思います。エッセンシャルワーカーとしての管理人の経験からすると、ケースによっては虐待と看做されて監護者が変更になることがあります。因みに、その場合には半ば強制的に施設入所になってしまうでしょう。
 
管理人は会社と自宅が割合近く外出もOKだったので、要介護度が低い頃には昼休みのたびに自宅に様子を見に戻ったり、有給休暇を数時間ごとに分けて自宅に戻ったりすることもありましたが、抜けられない方もいらっしゃったり有給休暇がなくなれば欠勤扱いになったりしますし、現実的ではないと思います。 

日本には介護休暇という制度がありますが、正規雇用者しか取得する事が出来なかったり、企業風土により取得しにくい場合も少なくありません。
また取得する事ができたとしても、要介護度が高まれば高まる程、介護休暇で必要な介護をまかなう事が難しくなります。
 
また、現在の日本ではどうしても‘介護は女性がするもの’という概念が社会全体に色濃く残っており、特に仕事を持つ女性にとっては、家事・仕事・介護、そして人によっては育児まで行わなければならないこともあるでしょう。

さすがにその様な状況下では家族やパートナーの手助けが期待できるかもしれませんが、それでも介護と自分自身の生活のバランスを保つことは非常に難しくなり、結局は介護が出来ない状態になってしまうということも、十分に考えられます。

‘そんなこと言ったって、他にする人がいないし、どうにもならない。’、’入所はお金が掛かるし、難しい。’という方がいらっしゃるかもしれませんが、介護は終わりが見えるものではありません。本当に辛い時には、相手の不幸を願ってしまう事もあるかもしれません。ですが、相手が大切な存在であればある程、いつか必ずその様に思った事を後悔し、辛い思いを引きずることになると思います。

落ち込みがちになった、イライラがして他者に対して攻撃的になったなど、ネガティブな状態が続くことがあると思います。
一番良いのは、重症化する前に息抜きの為にショートステイなどを利用して、一切介護を行わない時間を設けること。管理人の家族は小規模多機能を利用しているのですが、転職前にフルタイムで働き在宅勤務が出来なかった頃には、月・水・金曜日を泊りにして、土曜日は遅くまで寝ていられる状況を作っていました。 
 
また、精神のバランスが崩れる事態を回避する為にも、毎日一定の睡眠時間を確保することは、必須だと思います。睡眠は精神状態を計るバローメーターとも言われており、精神状態が悪くなると睡眠にも影響が出てきます。なかなか寝付けなくなったり、一旦眠りについても何度も覚醒してしまったり、あるいは寝過ぎてしまったりする場合には、直ぐに心療内科や精神科を受診すると共に、介護の状況の改善に向けて早めにケアマネージャーに相談することをお勧めします。


複数のサービスを上手に活用しよう!

要支援や要介護度が低い方の場合であれば、日中はデイケア・デイサービスセンターなどの施設で過ごしてもらう事で家族はある程度安心して業務に臨むことができるかと思います。
 
しかしながら要介護者の帰宅時間までに自宅に戻る事が出来ず、要介護者が一人で過ごさなければならない時間が生じるのではないでしょうか。経験上、一人で外に出てしまい迷子になったことが1度でもある場合、またそのような状態になかったとしても、要介護者ご本人が一人でいることに不安感を感じている場合には混乱の原因になってしまう為、一人で過ごすのは大変危険だと思います。

そんなときにお勧めしたいのが、”小規模多機能型居宅介護/看護小規模多機能型居宅介護”です。管理人の家族もお世話になっているのですが、一つの施設で訪問介護・通所介護・短期入所介護のサービスを組み合わせ、自宅から通いながら食事・入浴などの介護を受けることができます。

尚、看護小規模多機能型の場合は、たんの吸引や胃ろうなどの医療行為が必要な方が利用する事業所になります。

介護者による送迎が可能な場合には、介護者の急な出張による連泊や早出・遅出等の不規則なスケジュールにも柔軟に対応してもらえる事が多く、働きながらワンオペで在宅介護を行っている管理人にとってはこれ以上に適したサービスは考えられません。

ただし、デメリットもあります。それはサービスの料金が定額性で、仮に毎日の利用であっても週に1度の利用であっても、掛かる費用は変わらないという点です。(食費やおむつ代等を除く)

デメリットはありますが、それでも同じ場所で顔なじみの職員や利用者さんと接するので要介護者にとって精神的負担は少ないでしょうし、各小規模多機能にケアマネージャーが必ずいらっしゃるので、情報共有がしやすく各職員にも要望や注意点などを把握してもらいやすいという点で、高く評価できるかなと思います。

続いてのお勧めサービスは、“介護支援のボランティア”です。

この制度は、高齢者同士やその家族同士がお互いのできない点をフォローし合ったり、指定の施設などでボランティア活動を行うもの。ポイントを貯めていき、必要な時にそのポイントを用いて自分の家族の介助をしてもらったり、自治体によってはそのポイントを交付金と交換できるところもあるようです。 
  
このサービスを利用すれば、自宅から送迎バスまでの介助をお願いしたり、家族が不在の時に病院や買い物への付き添いをお願いしたりと、介護保険と併用しながら少ない出費で介護を行えるのではないでしょうか。

ただ一つ思うのは、このサービスを軸に介護を検討するのは無理があるということ。あくまでも要支援等の介護度が低い方、完全な自立状態ではないものの、身の回りのことを自分自身で行える方がたまに利用するのに適したサービスではないかと思います。
 
現在多くの自治体がこの種のサービスを提供しているようなので、一度お住まいの市区町村の福祉課に問い合わせてみてはいかがでしょうか。

もう1つ、前述の‘睡眠時間を確保する’為に欠かせないのが、夜間対応型の訪問介護サービスです。
 
夜間対応型の訪問介護サービスを利用すれば、定期的におトイレの介助やおむつの交換などを行ってもらえたり、緊急時に要介護者が自分で通報して駆けつけてもらえたりと、介護者の睡眠時間を確保する事が出来るようになります。

デメリットという程のことでは無いかもしれませんが、管理人もそうなのですが、自宅の鍵を介護スタッフに預けたり、夜間に人の出入りがある=チェーンを掛けられなかったりする事に対しての不安は、どうしてもあるかと思います。こればかりは信頼できる事業者を見つけてなるべく特定のヘルパーに来てもらうしか無いのかなと思います。

調べたところ、全国的に数は少ない印象です。

今回の特集では働きながらの介護にお勧めのサービスをいくつかご紹介しました。これからも管理人の経験を含め、ケースごとにお勧めサービスをご紹介出来たらと思います。

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